Rivv(リヴ)って何者?!~開発と現状、今後のビジョン~⑤

こんにちは。

気付けば東北北部が7月22日頃に梅雨明けし、8月に突入しました。

毎日猛暑の日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか?

私は、夏バテしないように商品開発やその他の準備に追われていました。

第4回は、「Rivv(リヴ)って何者?!~想いを形に、River Vision~④」をお話ししました。

Rivvに込める想いと私自身が熱くなる話しとなり、SNSのDM等で感想いただいてありがとうございます。

皆様にも一読していただけて嬉しいです。

第5回の最終回は、「開発と現状、今後のビジョン」についてお話ししたいと思います。

Rivvとしての開発中の商品の様子をご紹介しつつ、「Rivvのルアーを使ってみたい!」とおもってもらえる機会になればいいなと思いますので、よろしくお願いします。


開発と現状、今後のビジョン

開発と現状

これまでのプロトの一部

昨年5種類、今年1種類の計6種類のインジェクションミノーの開発を同時に進めていますが、早いもので1年5ヶ月が経ちました。

一番最初に開発に取り掛かったのは、やはりササキ屋の代表作でもある「theReal50s」です。

第3回「Rivv(リヴ)って何者?!~価値の差別化~③」で少し触れましたが、右も左もわからずの状態で始めた開発当時からの様子や心情を書きたいと思います。

まず最初に、プラスチックという材質を知るうえで、現在あるバルサミノーの形状を、プラスチックで再現することで、泳ぎやアクションにどれほどの再現度があるのかを確かめてみました。

これまでバルサでしか見たことがないtheRealがプラスチックの状態になったものを見た時は感慨深いものがありました。

しかし、いざ泳がしてみると思うような泳ぎを得られるどころか、アクションもスライド感も全く違い泳ぎません。

実際にバルサのtheRealでさえぎりぎりの浮力ですから、プラスチックではなおさら厳しいですよね。

泳がないことはなんとなく分かっていても、ゼロからのスタートなので何でも試してみなければならず、ボディーの幅や高さ、リップを0.1㎜単位で変えてみたり、ウエイトも0.1g単位で変えて、位置を微調整しながら試してみました。

結果的には、空気量を確保すればある程度は泳ぐようになるのですが、理想の泳ぎには程遠く、このまま完成しないのではと不安が募るようになっていきました…

万人受けするものにしなければ…と余計な思考が出てきて、バルサ材のtheRealと真逆にウエイトを重くしてみたり、リップをストレートからワイドにしてみたり、コンセプト自体がブレてしまい、本来のtheRealの泳ぎではないところまでいってしまいました。

いつもササキ屋のミノーを使ってくれている仲間からは、「theRealはあの軽い動きが良いんだよ!」と改めて言われて、ちょっと待てよ…自分がやりたい事って、ササキ屋のバルサミノークオリティをみんなに知ってもらいたい、使ってもらいたいから始めた事だなと再認識しました。

危うくコンセプトや信念を曲げるところでしたが、助言をくれた仲間や原点に引き戻してくれた父には感謝しています。

マインドがリセットされると、不思議とルアーもうまく泳ぐようになり、早く皆様の手元に届けたいという気持ちが湧いてきました。

微調整を繰り返し、切削段階で合格し、完成したのは約6ヶ月後でした。

ここまで来るには長期間を強いられた部分でもあり、理想の泳ぎにたどり着くまで非常に重要なところです。

そして次の工程は金型製作です。

切削時のプロトとの違いは鱗等の装飾が加わり、内部構造も多少変わるため、泳ぎが若干変わることを噂では聞いていたのですが、案の定、金型後のプロトで泳ぎやアクションにエラーが生じてしまい、金型を再調整することとなってしまいました。

金型の修正は簡単に調整ができないので、一時切削の工程へ戻り、金型で起こりうるリスクを考慮しなければなりません。

この作業の繰り返しで金型製作が完成します。

現在は金型の修正を行っていますので、再テストの期間も考慮すると数か月要することとなります。

theReal50sを例に説明しましたが、結果的には4製品が金型調整となってしまい、2023年のシーズンは販売を見送る事となってしまいました。

特にサクラマス用のtheReal110F-MDは、最終テスト段階で釣果も出せていただけに、販売できず悔しい思いをしました。

たくさんの方からDMを頂き、「販売したら買います!」というありがたいお言葉を頂いて、申し訳ない思いと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます。

今回はtheReal50sについて開発の様子を触れましたが、他にもtheReal98s、110F-MD、110F-DD(ディープ)、theRealmonlow50s、Demand47sの開発秘話的なものはありますので、いずれブログで書きたいと思います。

そして、現在の進捗状況についてですが、サクラマス用のtheReal110F-MDは量産体制に進んでいます。

2024年のサクラマスシーズンには、販売できるように努めていきますのでよろしくお願いします。

他にもtheReal50s、theRealmonlow50s、theReal98sの金型が完成しウエイト等調整中です。

また、theReal110F-DD、金型の製作に入りましたのでこちらもお楽しみに。

今後のビジョン

本編シリーズのおわりに、Rivvの今後のビジョンを書きたいと思います。

まず、Rivvを立ち上げた原動力となったのは何かと考えた時に真っ先に思い立つのは、やはりササキ屋のミノーの存在があったからです。

思うようにアクションさせ、魚との駆け引きを楽しめる釣りは、自分にとってミノーイングの価値に気づかされたミノーです。

「幼い頃から釣りが身近にある環境から、根っからの釣り好きとなり、仕事とする選択をした中で自分には何ができるのか」

アングラー達の「こんなものがあったらいい」といったリアルな意見を取り入れながら、使い勝手の良い製品を生み出していきたいという気持ちでいっぱいです。

これまでにかかるミノーの製作期間や、商品化に至るまでの予期せぬ事態等、様々な不安を抱え開発を進めている状況ですが、まずは皆様の手にミノーを届けることを第一優先に進めていきます。

また数年先になるかもしれませんが、ミノーで土台ができた際には、ロッド等の開発も進めていきたいですし、川に特化した製品を展開するのが私の夢です。

これから先も、皆様の大好きな川が来世まで残せるように、川を大事に想い、宝石のようなトラウトを大切にして、仲間と楽しく釣りができる、そんな川の未来を築いていくことがRivvの使命だと思っています。


いかがでしたか。

これまでの全5回で「Rivv(リヴ)って何者?!」シリーズをお話しさせていただきました。

駆け出しのRivvですが、皆様に一日でも早くルアーを手元にお届けできるように邁進していきます。

また、釣り業界で小さくとも残っていけるように今後ともRivvの活動を見守っていただけると幸いです。

何かご意見等がありましたら、CONTACTやSNSのDM等でお待ちしております。

それでは、また更新した際はお知らせいたしますのでよろしくお願いします✌